――夏のおもてなしに役立つ、小さな豆知識とともに。

帰省や来客の予定がちらほらと入る、夏。
「何を作ろうか」と考える前に、
ふと手に取ったその器で、もう“おもてなし”ははじまっているのかもしれません。
涼しげに見えて、使いやすくて、ちょっとだけ気が利いている。
そんな器が食卓にあると、空気がすっと整って、
「なんだか心地いいね」って言ってもらえることがあります。
今日は、“センスよく見えて、実は実用的”。
暮らしの中で役立つ器の選び方を、そっとお届けします。
1 | “涼しく見える”うつわには、ちゃんと理由があります。

器の素材や色には、「温度」を感じさせる力があります。
たとえば、ハンドメイドガラス。光を透かして、食卓にきらめきを添えてくれます。
白磁や青みがかった器も、目に入るだけで、気温が少しやわらいだ気がしてきます。
つるんとした釉薬の質感や、さらりとしたマットな手ざわり。
そんな細かなところにも、“涼しさ”って宿るんです。
同じ料理でも、器が変わると、味も雰囲気も変わる。
これは不思議じゃなくて、ちゃんと理にかなっているんです。
2 | 来客用にも、日常にも。“割れにくくて扱いやすい”うつわを。

おもてなし用に器を用意するなら、見た目以上に大切なのが「扱いやすさ」。
磁器は丈夫で、電子レンジや食洗機にも対応しているものが多く、出し入れもしやすい。
テーブルの上で安定する“ちょうどいい重さ”というのも、案外重要です。
洗い物のときに気を遣いすぎないこと。
テーブルの上で動きにくいこと。
それが、迎える人にとっての安心にもつながります。
3 | “重ねられる”うつわは、暮らしをスマートに整えてくれる。

取り皿や豆皿など、人数分必要になる器ほど、重ねてしまえることが大切です。
収納棚の中でも、出すときも、並べたときの美しさまで変わってきます。
揃っている形は「きちんと感」を出しやすく、
個性的な器は、一点だけ加えるとちょうどいいアクセントになります。
毎日の「出しやすさ」が、おもてなしの質を決める。
暮らしって、そんな小さな積み重ねでできているのかもしれません。
4 | 豆皿・小鉢は「足し算できるうつわ」。

冷奴やお漬物、ちょっとしたフルーツにも。
豆皿や小鉢があるだけで、食卓がふっと華やぎます。
色やかたちで遊べる器ですが、
まずは「無地」「白」「やわらかなグレー」が1枚あると、本当に重宝します。
揃えてもいいし、あえてバラバラにしても絵になります。
小さな器が一つ加わるだけで、
「この人、器えらびが上手だな」って思われることもあります。
暮らしの“印象”は、”うつわ”で変わる。
おもてなしって、気負わなくてもできること。
ほんの少しだけ、器の選び方に心を向けるだけで、
「この人の暮らし、素敵だな」と思ってもらえることがあるんです。
暑い日がつづく季節。
心がすっと整う器を、ひとつ仲間に迎えてみませんか?